うにたべたい

モスラ2 海底の大決戦のうにたべたいのレビュー・感想・評価

モスラ2 海底の大決戦(1997年製作の映画)
2.3
平成モスラ2作目。
一応前作の続編で、前作に引き続き小美人ポジションのエリアス姉妹、その姉のベルベラが登場しますが、前作を踏襲した内容ではないため、本作からでも問題ないです。
前作同様、難しい説明やSF的考察は端折った内容なのですが、色々重要な説明を端折りすぎていて、内容が理解できないまま置き去りにされた感が強いと感じました。
本作も子供向けに作られていて、子供が楽しめればそれで良いと思うのですが、大人が見る場合、整合性や目的が描かれていないことを気にしない必要があります。
私は、話が全く理解できず、それ以外にも色々気になってしまい、本作は楽しめなかったです。
そのため、低評価となってしまいます。ご容赦を。

沖縄・石垣島が舞台です。
謎のヒトデが大量発生し海が汚染される事件が全国の各所で発生します。
それを食い止めるためエリアス姉妹は、対策の鍵となる石垣島に向かいます。
一方、島の少女「汐里」はいじめっ子のクラスメイトと共に謎の生物を拾う。
汐里に出会ったエリアス姉妹は、その生物"ゴーゴ"がニライカナイから来たこと、そして復活した怪獣"ダガーラ"を倒すためには人の力が必要で、ゴーゴは助けを求めていることを告げるという展開です。

ダガーラのデザインは基本的な怪獣らしさを備えていて良かったと思います。
前作もですが、敵の怪獣のデザインは悪くなく、無難に感じました。
ただ、本作はモスラが酷かったです。
レインボーモスラまではまぁいいとして、終盤に唐突にアクアモスラなるモードで変形し、分裂して小型化します。
それまで培った神秘的な存在としてのモスラが本作で完全に破壊された音が聞こえました。
本作はモスラを冠していますが、モスラである必要性が全くないと思いました。
インファント島も出てこないし、モスラは最初から成虫で、卵を守護する、幼虫が繭を作り成虫へ変体する過程も無いです。
前作の成功もあってモスラになったのだと思いますが、モスラを使うならモスラの設定を大事にして欲しかったと思いました。
また、本作もバトルシーンは遠距離攻撃が基本です。
途中、ダガーラがモスラを海中に引きずり込むシーンがありますが、おっとなったのはそこくらいで、それ以外はほぼビーム合戦なので、バトルが盛り上がらないのが難点です。
モスラなので仕方ないですが、ダガーラさんにはもっとコブシやキバを使って欲しかったと思いました。

また、ストーリーが意味不明でした。
そもそもダガーラが復活した経緯も分からないし、街を壊したりモスラと戦う意味もわからないです。
悪の怪獣というわけでも無いようなのですが、行動原理が分からず、意思が感じられなかったです。
変なヒトデをばら撒くのも意味がわからない。
全部怪獣の欠陥だったとして、なんかいい話みたいにしてまとめてましたが、結局全部ニライカナイが全ての元凶ということなんじゃないの?と思いました。
ベルベラもよく分からなかったです。
地球がヤバいという話をしているのに、人間滅びるからこれでいいみたいになっていて、まるっきり状況を理解していないような感じがしました。
そこへ来てモスラは変身するわ分裂するわ、もう勘弁してくれと思いながら見ていました。
ラストも、結局テーマにしたかったであろう環境問題については放り投げっぱなしでした。
次回作はモスラとキングギドラが戦うそうなのですが、不安しかないです。