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西鶴一代女のしのレビュー・感想・評価

西鶴一代女(1952年製作の映画)
4.3
カメラは人を追っている。しかし、人がカメラを動かしているのかカメラが人を動かしているのかといった力関係の問題は自然な演技と巧みな演出によって限りなく曖昧にされている。不自然さが排除されつつも、カメラは常に人物をフォローし、構図を型取り続けている。こういった流麗すぎるカメラワークの不自然さが映画の自然さ(そう見せられることに対する観客の納得)を作り出している気もする。

擦り減り続けた魂はどんな形になるのか。無か、もしくは...
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