Jeffrey

ホフマン物語のJeffreyのレビュー・感想・評価

ホフマン物語(1951年製作の映画)
3.8
‪ ‪ ‪「ホフマン物語」
バレエ映画の傑作赤い靴のM.パウエル監督でまだ未見のオッフェンバック遺作のオペリ映画「ホフマン物語」BD4Kレストア版が発売され届く。銀熊賞を始めとする様々な賞を受賞し評価が高い本作をこれから初見する。赤い靴と同様にプレスバーガーも監督参加してるんだね。 ‬
‪冒頭、幽闇な雰囲気ある外の描写。曙光で怪光、建物の中へと移り変わるカメラ。深紅の絨毯を駆け回る男。青を基調とする舞台で踊る異色の容姿をもつダンサー…本作は第三幕までを描く舞台と映画を混交させたパウエルとプレスバーガーの51年作で名作の赤い靴の出演者が本作でも目立つ。
‬この度初見したが鮮やかなセットと物語により変わる様々な舞台の基調のデザインが素晴らしく、美術、小道具と大道具、トリックが完璧なまでに芸術性を満たす。桜色を基調に、橙色を基調に…。特に人形物語には力が入っていて凄まじい迫力あるパフォーマンスが魅力的だ。後の娼婦物語では魅惑的で官能で端‬麗な魅力を放つ。画像処理の機能が上がり、デジタル環境下の今日こそ改めて鑑賞すべく映画だなと思わされる程に美的センスが優れた作品だ。ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団の演奏をバックにバレエダンサー等が魅せる圧巻のダンスとオペラの歌唱力が存分に堪能できる傑作だ。もっと早くに観たかった…‬
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