鷲尾翼

吉原炎上の鷲尾翼のレビュー・感想・評価

吉原炎上(1987年製作の映画)
4.0
【まとめシネマ】#348

【まとめ】
* 女性の苦労や厳しい現実
* 語り継がれる名シーン
* 刺さり傷のように深く、濃い

本作の舞台が明治時代の終わりの風俗街・吉原。実際風俗の実態や過激な描写も多いが、それ以上に女性の苦労や厳しい現実を強く描いている。名取裕子演じる主人公も父親の多額の賠償金の工面のために吉原に売られたところから始まる。そこから主人公が働く風俗店での絶対的な上下関係、ランクの優劣などから生まれる厳しい現実をしっかり描いている。

本作はテレビでモノマネされるほど名シーンが多い。
特に「名取裕子と二宮さよ子のレズシーン」「西川峰子の『噛んで』」は凄いものを観てしまった衝撃がある。

本作を観終わった後は、刺さり傷のような深い痛々しさとドロッとした濃い吉原の世界観が残る。観といて、損は無いと思う。
鷲尾翼

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