七沖

バトルシップの七沖のレビュー・感想・評価

バトルシップ(2012年製作の映画)
3.7
〝人類の明日を賭けた戦いは、海から始まるーー〟
ユニバーサル映画100周年として制作された作品で前から気になっていたものの、毎回毎回「だが今日じゃない」と何故か避けてきた作品。今回初観賞した。

各国海軍による合同軍事演習をしていたハワイ沖に、謎のマシンが飛来する。
マシンを操る地球外生命体は、人類の軍艦を圧倒し、海上にバリアを張って彼らを分断してしまう。奴らに立ち向かえる場所にいるのは、一隻の駆逐艦で…というストーリー。

評判悪いというか、一周回って愛されてる感がある本作。観てみた率直な感想としては、思っていたよりもずっと面白かった!

なかなか宇宙人が地球に来なくて序盤のテンポはかなり悪い。
A級映画なら開始10分で宇宙船が来そうなものだが、この映画で開始10分で描かれるのはチキンブリトーだ。どうかしてる。
しかも主人公がブリトー泥棒するシーンのBGMがピンクパンサーで、「あれ、映画間違えたかな?」と錯覚すらしてしまう。

せっかくリーアム・ニーソンが出ているのに、基本的に傍観者なのももったいない。
少しでいいから対宇宙人の見せ場が欲しかった。

中盤から話が主人公の海側とヒロインの山側の二面展開になるのだが、山側の話は正直なくてもいい気がする。やるならもっとヒロインを危機に追い込んで欲しかったが、意外とスムーズに事が運ぶため緊張感に乏しい。

色々書いたが、終盤の盛り上がりようはすごい!
ジジイ集結から主砲斉射の流れはめちゃくちゃテンションが上がる!全てはこのためにあったのかと思えるくらい、急速に面白くなっていく!1トンの砲弾をみんなで運ぶのも無駄にアツい。こういうの大好きだ。

浅野忠信とリアーナが演じたキャラもいい。
尺を縮めるか山側の危機をもっと描けば、さらに面白い映画になったのではないかと思う。

ダメな部分が多いけれど愛される、まさにそんな作品だった。
七沖

七沖