シャチ状球体

デモンズのシャチ状球体のレビュー・感想・評価

デモンズ(1985年製作の映画)
2.7
4KUHDのセル版以外に視聴方法がないので気になっていた映画。

マリオ・バーヴァを親に持つランベルト・バーヴァの散々な前評判は聞いていたけど、確かに全体的にチープで緊張感に欠ける。
地下鉄の駅で複数の乗客が仮面の男に試射会のチケットを渡され、劇場で映画の内容に合わせて観客がデモンズ化する……って、正直全く意味が分からない。分からないこと自体は全く欠点ではないとはいえ、何故か恐怖シーンでハードロックが流れたり、カットの切り替えが早すぎてギャグっぽくなってしまっているとか、とにかく様々な点で洗練されていない。

特に犯人がいるわけでもなく、謎の力で劇場が封鎖されてしまうというプロット自体は面白いし、劇場外で展開されるギャングのエピソードが本筋にどう絡んでくるのかを予想している時はある程度期待を持てる瞬間がないわけではない。緑色の体液を吐きながらアグレッシブに襲ってくるデモンズの姿がキャッチーなのである程度人気が出るのも頷ける。

見放題だから唐突なハードロックにも編集の雑さも我慢できるけど、数千円出してディスクを買ってたら半年くらいは引きずりそう。
あと、後半で特に何の前触れもなくヘリが落ちてくるシーンはすごい。何がすごいって、街中でも劇場と同じ現象が起きているという説明なのだとしたら前後のシーンと繋がりが無さすぎるし、このどうでもいいシーンのためにヘリの残骸のセットを作った謎の情熱に感動!(※書くことが無かったのでこういう締め方になりました)
シャチ状球体

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