ブラックユーモアホフマン

バルカン超特急のブラックユーモアホフマンのレビュー・感想・評価

バルカン超特急(1938年製作の映画)
3.9
汽車の中で老女が忽然と姿を消す。
乗客の誰も彼女のことを覚えていない、そんな人いなかったと言う。
やがて最初の駅で全身を包帯で巻かれた病人が運び込まれて……

他の人たちが口裏を合わせてウソをつき、主人公が頭おかしくなったことにされてしまう系映画。ジョディ・フォスターの『フライトプラン』みたいな。

列車のワンシチュエーションものってやっぱ面白いなぁ。
『オリエント急行殺人事件』は基本として、アラン・ロブ=グリエの『ヨーロッパ横断特急』とかリチャード・フライシャーの『その女を殺せ』とか。あとポン・ジュノの『スノーピアサー』もある。

古典的でシンプルなサスペンスだけど意外に予想を超えた展開があって楽しめるし、伏線も周到に張られていてさすがヒッチコック。

【一番好きなシーン】
荷物車で探してたらイタリア男の立て看板が出てくるところ。ちょっとドキッとする。