市川崑 初期ライト・コメディの誘惑
ハリウッドとは一味違う和製スクリューボールコメディ。
避暑地で知り合った2組の家族。映画監督・菅井一郎の長男・尾棹一浩は舞踏家・越路吹雪の娘・岡田茉莉子にほの字で、それを知った妹・有馬稲子も応援、接近を試みる。
場面変わって結婚式。なんと新郎新婦は双方の親同士であった。
ここから2組の家族に映画監督助手・三國連太郎が加わりガタの来た洋館での暮らしが始まる。狭い中で恋のベクトルが交差する。
元気キャラの有馬稲子とちょっと陰キヤの岡田茉莉子。同性愛を思わせるシーンも眼福だが互いに火花散らす睨み合い。洋館内の距離感とかも絶妙。
衝撃が巻き起こる大仰なストップモーションに動き出す壊れた時計。
好いてくれている事を知って好きになったり、訳あって好きでもない人の名を上げてみたり。告白受けてハイテンションになったり。。
夕立に洗濯物を取り込む来たばかりの幼いねえやと向日葵のラストが見事。
市川崑の初期ライト・コメディ、かなり好きかも。他のも見たかったな。