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未来惑星ザルドスのjonajonaのレビュー・感想・評価

未来惑星ザルドス(1974年製作の映画)
5.0
超やばい。
これこそSFの醍醐味

ビジュアルショック。久々に遊星からの物体X見た時くらいフェティッシュな好みにブッ刺さった。怒ったおじいさんのでかい顔型UFOという時点で圧勝。おもしろい演出やギミックがこの時代のものとは思えない物量で組み込まれてる。未来を幻視した監督とはよく言ったもの、凄すぎる。ベートーヴェン交響曲第7番イ長調がとても印象的。

エヴァやテネットがやっとる事の一部はこれが元ネタか。つながるもんだなぁ。
ショーンコネリーのたぎるフェロモン。美しい世界の中に1人原人が混じるコントラストに興奮させられる。シネマート新宿ではザルドスのでっけえ頭飾ってて色々特集あって見てて楽しかった。いつも気合入っててすごい。

とにかくこれはラスボスの姿形に驚いたで大賞受賞。

【印象の羅列】
・巨大な顔型UFOから『教え』と『銃』が滝のように降り注ぐ。

・撲滅戦士の原人的コスチューム。それなのに一般市民の格好の人達を狩り『獣人』と呼ぶアンバランスさ。僕らの知らない世界。

・ボルテックスという理想郷に住むエターナルズ(永遠人)が使う他人を洗脳する念能力の描写として、掛ける側掛けられる側の両人が絹布を掴み引っ張り合うシーン。
撲滅戦士のショーンコネリーが対抗して思念が拮抗してると思しき状態が、地味だが絵的にわかりやすく表現されてて『こういうの大事』って思った。スキャナーズみたいに脳が爆発したり派手な演出がない限りこういう他の物を使って力の押し引きを表現するの必要になるよね。

・ショーンコネリーの隠された記憶の回想シーン。本棚の中で謎の男から一冊の本を見せられる場面で、男の怪しさと彼が手を離した本が唐突に宙に浮く演出。

・エターナルズ(永遠人)の独特な死生観。死ねたら嬉しい、て感覚。全編にわたって世界観がほんとうに面白い。

・友人の男フレンドがレネゲーズ(反逆者)認定されてアアアアーー〜♪て言いながら手を前にワラワラされて洗脳光線らしきものを委員会で集中砲火されるシーン。それと彼が反逆者の居住区に移されて顔が半分おじいさんになってるショッキングシーン。

・反逆者の居住区の老人面子が生きがいを見失ってしなびてる時はみんなでオールティーズ流しながらダンス踊ってて、ショーンコネリーの影響で活力を取り戻した時は大はしゃぎでハロウィンしてる所の可愛らしさ。正直ダンスしてるのも割と元気じゃね?とかツッコミたくなるが些末な茶々。年老いてからのハロウィンは元気だね〜

・原人は奇妙なものよ、チンコが勃つんだからと試しに何を見せたら立つのか永遠人がショーンコネリーにエッチな映像色々見せてもたたず、最後に彼が目の前の気位の高い永遠人の女を見つめて勃つところ。
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