庶民ケーン

或る夜の出来事の庶民ケーンのレビュー・感想・評価

或る夜の出来事(1934年製作の映画)
4.8
文句なしの傑作映画。
後の映画に影響を与えたような名言、名シーンが多数登場します。
モノクロ映画ですが登場人物も全員が個性的でキャラが立っていてわかりやすく上映時間も2時間未満ととても見やすい映画となっています。
個人的に気は強いが世間知らずで甘さのある主人公の富豪令嬢エリーが逃避行を通じてピーターと出会い次第に強くなっていく姿が風と共に去りぬ(1940)のスカーレットオハラと重なり感慨深く思いました。また結末は全く違う結果となりますが2人のすれ違いや掛け合いの激しさも風と共に去りぬを凌ぐ展開、演技で見ものです。
結末について映画スティングほどの2転3転4転というどんでん返しはありませんがそれに近いハラハラと目を釘付けにする展開がこの映画にはあります。物語中程で主人公ピーターの言い出す"ジェリコの壁"を使ったラストシーンは秀逸です。
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