ホイットモア大統領

或る夜の出来事のホイットモア大統領のレビュー・感想・評価

或る夜の出来事(1934年製作の映画)
4.1
フランク・キャプラの作風が俺にあってるのでは?と薦められたので鑑賞。

これが我が人生のキャプラ作品第1号であると同時に、常識外れの男女が喧嘩をしながらも互いに惹かれ合っていく、という「スクリューボール・コメディ」の記念すべき第1号作品でもあった。

単にあ行から、というだけで選んだのにこの親和性。さながら、第3部のDioがジョセフの血を吸ってパワーアップした時のように馴染む。
つまり、凄い面白かったです。笑

話は今でいうところの"ラブコメ"だが、喧嘩の仕方、男性側の惹かれ方、生じた誤解が最大の危機を生むなど、80年以上前の作品が未だに現代作品のベースとなっているということは、この面白さが今でもバリバリ通用することの表れだと思う。

逆に当時の主流である"おてんばだけど意志の強い女性像"は、今だからこそ受け入れられそうな気もする。

個人的には、クラーク・ゲーブルがヒッチハイクするシーンが最高!
オチはベタだけど、動きと勢いに笑ってしまう。ああ、これぞ王道という感じ。

また、その勢いに代表されるように、本作はテンポが良い。しかし、「なるほど、これがF. キャプラか。」と感じていたら、ラストに飛び切りのシャレオツ演出が!
このどちらもいける振り幅には悶絶させられました。

『スミス都へ行く』と『オペラハット』も楽しみ!