ボスニア・ヘルツェゴビナで鉄道技師として勤めるルカ。ボスニア紛争勃発の際に、妻に逃げられ息子は徴兵で戦地へ赴き、敵の捕虜にされてしまう。息子を救うため捕虜交換を条件にしようと1人の女性サバーハと共に過ごすも、彼女に恋をしてしまうドラマ。
名匠エミール・クストリッツァ監督作品。監督の過去作である「アンダーグラウンド」のような国の動乱が背景にあり、「黒猫・白猫」のような他では例えようがないユニークさが貫かれた作風。
一見重苦しそうなテーマですが、監督の特徴である緩い雰囲気での危機的状況が描かれた内容です。なので合う合わないは結構分かれるでしょう。
2時間半という長めの時間。正直前半が間延びして、少し退屈さを感じたのは事実ですが、後半からの流れはどう転ぶか読みづらかったので、結末を楽しみにしながら見れましたね。
ルカの気持ちがコロコロ変わりすぎなのは、個人的にちょっと引っ掛かりましたが、それでも紛争について改めて考えるところもあるし、笑いもしっかり取る魅力の多い作品。気になる方は是非。