Azuという名のブシェミ夫人

ライフ・イズ・ミラクルのAzuという名のブシェミ夫人のレビュー・感想・評価

ライフ・イズ・ミラクル(2004年製作の映画)
3.8
ボスニアの田舎で平和に暮らす鉄道技師ルカ。
その暮らしはボスニア紛争勃発と共に壊れてしまう。
愚かな妻は駆け落ちし、自慢の息子は徴兵に取られた上に捕虜となる。
息子と交換にこちらの捕虜を引き渡すはずが、彼はその捕虜の女性に惹かれてしまう。

全編通して滅茶苦茶うるさい。笑
ずーーっと何かしらの音が鳴り響いているし、みんな一回落ち着けって位登場人物がせわしなく喋り、動き回る。
パワーが画面に収まりきらなくて、溢れ出ちゃう。
狭い部屋で凄い人数の楽団が密着しながら練習してるとこ好き。
OK分かりました、乗っかりましょう。
あり余るパワーのおこぼれを頂戴して、私も元気になります。

先に観ていた同じくクストリッツァ監督の『黒猫白猫』でもそうだったけれど、動物たちがとっても愛らしく、そしてまた間違いなく演者である。
どの動物も仕込まれた様に動くが、そこにはちっとも嘘くささが無い。
お気に入りは、恋に破れて絶望する自殺志願のロバ。笑
哀愁漂うその姿、もの凄く可愛い♡♡♡
抱きしめてあげたい♡♡♡
陰鬱なロバって言ったら、もうリアルイーヨーだもの。←

それとルカが飼っている犬&猫のコンビも最高♪
人々のやり取りを『人間ってややこしいねぇー』とばかりに傍観したり、はたまた暴れまわってかき乱してみたり。
犬とちょっとしたケンカになった時に、猫が繰り出す両手ブンブンッの猫パンチが可愛すぎるので必見♡
このニャンコときたら人間とパンを競うように食べたり、もうサービス百点満点!

鉄道技師であるルカを始め、人々の生活の中心となる線路や列車の使い方も楽しいし、とっても重要な役目を担ってる。

良いのか悪いのか、相変わらずの力技で強引にラストへ突っ走る。
『生きていればいつか幸せが』なんて綺麗ごと?
いーや、そんなことない。
LIFE IS A MIRACLE!!
まったく、人生ってやつには何時だって何処だって驚かされるんだから。