Clara

トゥルーマン・ショーのClaraのレビュー・感想・評価

トゥルーマン・ショー(1998年製作の映画)
3.6
ジム・キャリー主演となると、やはり笑わずにはいられない映画であることをどうしても期待してしまう。そういう意味では期待外れだったかな。だけど、物語のアイディアは奇抜で面白い。内容はまったく異なるけど、昔やっていた”サトラレ”というドラマを思い出した。笑

主人公が生きてきた世界に何1つとして真実はなかったうえに(シルビアとの間に生まれた感情以外)見せ物にされているときた。この脚本家、ユニークで面白いけどカナリ残酷な発想をしたものだ…笑
普通どこか遠くに行こうと考える時、水平線の向こう側に行くとか、飛行機でヒュッと異動するとか考えると思うが、トゥルーマンに必要なのは壁を越えるということ。まさかのまさかすぎる。
でも冷静に考えてみると、現実世界も嘘で塗り固められていて、何が真実なのかわかったもんじゃない。それを思うと、奇抜に思えた設定も面白い形で現実を表現していると考えられるし、思いこまされる怖さを感じずにはいられない。

ラストにはわかりやすくメッセージが詰まっていた。人のいいなりになることや、慣れた環境で安全・安心に暮らしていくことはラクに違いない。だけど、自分の意思を持つことや、新しい世界に飛び込んでいく勇気と行動力を持つことで、たとえ険しい道のりになっても、幾通りもの人生が開けるのだと。そして、自分の力でしっかり目を見開いて現実を見極められるようになろうね、と。
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