LEO

トゥルーマン・ショーのLEOのレビュー・感想・評価

トゥルーマン・ショー(1998年製作の映画)
3.5
この有名作品、実は初鑑賞です。
公開当時からあらすじを知っていて、コメディとは言いながら「生まれる前からずっと世界中にその私生活を覗かれていた男」と言う内容の胸糞悪さにどうしても食指が伸びず、今まで来てしまいました。

うん、とても良くできた作品だなぁと思う
SNSのない時代に、24時間ノンストップで人の日常を除き続けると言う胸糞悪い番組を作って、さらに日常の中にCMまで隠して盛り込む。
物凄いアイデアだな。
ジムキャリーが最後壁に手をつくシーンの表情が何ともいい!
世界の果てにぶつかるっていかなる気持ちなんだろう。

レビューを読むと、この世界観を人の人生に当て嵌めて「人生は冒険そのもの。誰かに動かされても、決められてもいけない。だから殻を破ることの大切さをこの作品は教えてくれる」ってな感じの内容をちょくちょく見かけるが、自分は全くそんな事は感じない。
彼は生まれながらの奴隷で、そこから自由を目指して跳躍したと言うならわかる。

でもそれよりも何よりも、世界中が一緒になって覗きを楽しんでいた共犯者なのに、最後番組プロデューサーと出演者を悪者にすることでトゥルーマンと一緒に自由を獲得した爽快感を感じている人々に現代のSNS社会に通じる無責任さと闇を感じるが、ラストのジム・キャリーのあっさりした去り方が洗い流して救ってくれる。

よく出来た面白いけど好きになれない作品だな…。
LEO

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