回想シーンでご飯3杯いける

トゥルーマン・ショーの回想シーンでご飯3杯いけるのレビュー・感想・評価

トゥルーマン・ショー(1998年製作の映画)
3.8
再鑑賞。ジム・キャリーお得意の受難モノなんだけど、この作品はけっこう深くてシュール、そして哲学的でさえある。ジム演じるトゥルーマンの人生は、生中継のドラマとして全世界に放送されていた、というかなり大胆な設定。

人の人生をドラマのように消費するリアリティショーや、今やハリウッド映画の大半を占めるほど溢れ返る実話映画や、自分の人生を見栄で脚色する人間の欲等、現代人の人生観を、見事に皮肉った作品だと思う。

いつもの笑わせるジム・キャリーじゃなく、切なさと狂気を併せ持つ新境地を切り開いた記念碑的作品。ここから「マン・オン・ザ・ムーン」や「エターナル・サンシャイン 」等の新機軸へ繋がっていたと考えると、感慨深い。