トゥルーマン・ショーのユカートマンのレビュー・感想・評価

自分以外全部偽物で俳優なのでは？誰か超越した存在の人が私のことを監視しているのでは？という統合失調症染みた妄想は誰しも幼い頃抱くのではないだろうか。わたしはそうだった。そして今も自分周囲の世界がリアルという確たる証拠がないまま手探りで生きている。そんな世界観が映像化されているわけだが、わたしの妄想と大きく違うのが、当の本人がその事実に気づいていないということ。記憶をたどりながら雑誌のモデルの写真を切り抜いて昔好きだった女の子の顔をコラージュで再現したり、トゥルーマンのことをモニター越しに頭を撫でたり、いびつなシーンが愛おしかった。世にも奇妙な物語が好きな人は絶対好き。非常に面白かった。