昨今のリアリティショー問題に絡めて、ちょいちょい引き合いに出されていたのでチェック。ある程度予備知識というか先入観めいたものがあったので、たぶん前にどっかで観てんだと思う。
その先入観てのは、確か「48億の妄想」とか「脱走と追跡のサンバ」みたいな話だよね?という筒井康隆信者らしいもので、実際観てみても、そのイメージはそう外れてもなかったかな、と。
ただ小説と映画比べんのもアレだけど、その虚構内リアリティには結構差があってですね...
特に後半、ジム・キャリー演じる主人公、トゥルーマンによる「脱走」劇における管理してる側の仕事できないっぷりが、ちょっと許容レベル超えちまって、劇中でのエモーションと反比例してそのへんからテンションだだ下がりでした。
テーマ的には重層的で、まあリアリティショーというか、マスメディアの問題点も含みつつ、「人生における自由意志」「世界に対する認識論」みたいな、非常におれ好みな要素も内包してんだが...細かい部分でのロジックが微妙に雑で、完全な没入を許してくれない。
ジム・キャリーのたまに狂気が垣間見える演技はさすがにハマってるだけに、もっとスラップスティック寄りでも良かったかも...って、それは筒井好きなおれの個人的な嗜好かもな。