これは何なんだろう。生きることの不可解さを感じた。
フランスのあるユダヤ人の愛と哀しみ、生きることに関する物語。
1940年、フランスはドイツの侵攻を受け敗北。主権国家の体裁を保つべく誕生したヴィシー政権はユダヤ人迫害法を制定、国内のユダヤ人を捕えて収容所に送った。
そんな背景の中、物語が進んでいくが、意思とは無関係に大きなものに絡め取られていく人生と、自ら選びながら意図せぬものを得失する人生は結局同じなのか違うのか、と考えてしまった。
語り手の少年の各時代の俳優が酷似。似ている子どもを探して来たのか、メイクで似せているのか分からないけど、こういうこだわりは好き。赤ちゃんまでも似ていた。
セシル・ドゥ・フランスが美しく官能的。この映画を支配している。