この映画は、第二次大戦末期のサイパン島を舞台に最後まで戦い抜いた大場隊を描いた作品。
観光でサイパンを訪れ、バンザイクリフや旧日本軍の高射砲を見学したことがあるが、大場大尉のことは勿論、サイパン玉砕の陰でこの様な戦いが繰り広げられたことを本作に出会うまで全く知らなかった。
間接的、直接的に戦争の悲劇を描いているが、この作品は反戦映画ではなく、敗戦間際の極限状況の中で最後まで冷静に賢く、下を向くことなく戦った誇り高い日本人達を描いたものだと思う。
今、日本をはじめとした世界は新型コロナウイルスのパンデミックより危機的状況に陥っている。
緊急事態宣言は解除されたものの以前のような安心安全な社会ではなく、我々の生活に大きな影を落としている。
それでも私達は医療従事者の方々に感謝しつつ、何とか危機的状況を凌ごうとしている。
終盤に整然と米軍の前に登場した大場隊の姿を見ていると、彼らのように下を向かず、この困難を乗り越えていければと思います。
