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チャップリンの殺人狂時代のmendeのレビュー・感想・評価

チャップリンの殺人狂時代(1947年製作の映画)
2.5
何の罪もない人を十人以上殺しておきながら、戦争や軍需産業に比べると「殺人者として私はアマチュア」とか何を言っておるのだろう。

これが、貧乏人から搾取した悪辣な資本家とか、私服を肥した政治家とかが殺されるなら映画として普通に見られるのだが、殺すのは裕福な50代以上のシングル女性。
女性に言葉巧みに取り入り、殺してお金をだましとるという話だ。
実生活では若い娘を取っ替え引っ替えして結婚離婚を繰り返し、自分の映画に若い美人を抜擢するチャップリンが中高年女性に執心するのがなんともまぁ。
この映画でも唯一出てくる若い美人はチャップリンによって抜擢された女優らしいが、この映画以外に目立った活躍はない。その彼女にむかっていうチャップリンのセリフがすごい。「女はバカだ。善良な男でも平気で捨てる。肉欲におぼれる」などなど。善良な男を平気で捨てる例がこの映画の中にあったか、考えてしまった。いくらセリフだとはいえ、女に恨みでもあるのだろうか。
ドタバタは面白かったが、何を言いたいのか謎の映画だった。
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