ピナコ

チャップリンの殺人狂時代のピナコのレビュー・感想・評価

チャップリンの殺人狂時代(1947年製作の映画)
4.8
30年間勤めた銀行を不況の為に最初にリストラされた…
そこから始まる話
家族がいてまだ働かなくてはならない。
不況の為その年齢からの再就職が容易ではないことは明らか。
1947年の作品
近年と余り変わらないなと。

たどり着いた仕事が小金持ちの年齢のいった婦人を騙し結婚をし財産を奪う。いわゆる結婚サギで殺人を犯していく。

ある晩殺人に使うクスリを試すために若い女性を誘う。
話をしている間に思い留まるのは自分と同じものを感じた為
"愛する者を守りたい"

私の好きなチャップリンはこの映画にはいない。
顔が怖いです、笑っているのですが…
でも仕草は紳士なんです。
それは変わらず☺️
こんな役も出来るのだとまたさらに感心した。
お金の為に殺人も躊躇しない。
それは家族を養う為
冷酷であるが愛情深い

でもそれもいつまでも上手くいくはずもなく家族も失い途方にくれる

戦争が始まり実際のヒットラーの映像が流れる。

運命を受け入れそして裁判の日
チャップリンは言う
『大量殺人において私はアマチュアです。だって戦争は科学を使い大量殺人をしている』

『1人殺せば悪党で100万人だと英雄です。数が殺人を神聖にする。』
初めて聞いたときにドキッとしました。

皆さんは聞けば助かりたい為の屁理屈にも聞こえるでしょう。
違うんですチャップリンは伝えたいです。
戦争は悪いものだと。

『独裁者』と言う映画も痛烈にナチスの批判をしました。
戦争への批判がチャップリンをアメリカ国外追放の引き金となった。
のちにアカデミー賞を貰うまで
アメリカに戻ることはなかったのです。有名な話ですよね。

満点でないのはどんな理由にしろ悪いことをしたのだから
そう言っていたフォロワーさんを見習って。
ピナコ

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