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僕の村は戦場だったのyのレビュー・感想・評価

僕の村は戦場だった(1962年製作の映画)
3.5
ものすごい芸術作品だということだけはわかる。しかしながら感想を書けるほどに理解が追いつかない…。それでもこの監督の作品をもっと観てみたいと思わされる…わからないのにずっと観ていたい映像だった…。
心象的な表現が詩みたいな…なにかバラバラしたものを美しく繋ぎ合わせたような…目を瞠る場面がいくつもあり、モノクロの白樺、印象的な水滴の音、ラストシーンのきらきらした水がすっごい綺麗だった。
決して説明的でないが、確かな意図をもって蒔かれている種をどの場面からも感じることができて、その種がどう発芽するかは視聴者それぞれの解釈の仕方に拠るもので正解はなく、けれど相当な読解力がなければ元々の意図に沿う形での理解は本当に難しいことだろうと思った。でも、こういうものを芸術性と呼ぶのだろうし、こんなに緻密に設計された作品にそもそも出逢えることが幸せに違いなく、演出の意図をひとつでも察せられる人間になりたいと思わせられる。
なのでわからなくても出逢えてよかったという気持ちだけはすごくある。他の作品も見てから数年後にもう一度チャレンジしたい。
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