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怪獣大戦争のMOCOのレビュー・感想・評価

怪獣大戦争(1965年製作の映画)
3.5
「私はX星の統制監である。
只今より地球全員に私の命令を伝える。
 地球は今後X星の支配下に移り植民地制となる。
 この決定に従わぬ時は我々は地球人類を宇宙から抹殺するであろう」


 196X年木星の向こう側に発見されたX星からの怪電波を調査するため宇宙船がX星に向かいます。

 1964年 『三大怪獣 地球最大の決戦』で登場し、人気キャラクターとなったキングギドラは翌年1965年の『怪獣大戦争』に再び登場し、X星を破壊しまくる怪物ゼロとして登場します。
 X星では怪物ゼロ(キングギドラ)が暴れまわり地表で生活ができないため過去にキングギドラを撃退したゴジラとラドンを貸してほしいと頼まれます。
 そして高度な科学力をもつX星人はゴジラとラドンをそれぞれ球体に包みX星へ連れていきます。
 災害をもたらすゴジラとラドンを厄介払いした地球人だったのですが、X星人はリモートコントロールするキングギドラとゴジラとラドンを引き連れ地球征服にやって来るのです。
 キングギドラはアメリカに現れ、ゴジラ・ラドンは日本に現れ20時間後には地球総攻撃がはじまるのです(という設定ですが、キングギドラは後半の戦いのためにいつの間にか日本にいます)。

 電磁波でコントロールされるゴジラの電磁波を遮るための不協和音はX星人自身の弱点でもあり・・・。
 X星人のコントローラーは破壊されゴジラたちはコントロールから解放されゴジラとラドンは自らの意思で外敵キングギドラと戦い、キングギドラが逃げていくエンディングへ向かっていきます。


 宇宙船、宇宙人、円盤、宇宙基地、キングギドラvsゴジラ・ラドン、グレンの恋人と同じ顔を持つX星人の女性、背景の富士山、X星に起き去られるゴジラ・ラドンへの惜別感・・・。
 従来のゴジラたち怪獣が、ただただ暴れまくるゴジラ映画に比べるとストーリー性が高く大人でも楽しめる内容です。当時流行していた「漫画『おそまつくん』のイヤミがするシェ~」をゴジラにさせていることを除けばゴジラの最高傑作なのです。
 ゴジラもラドンもキングギドラもその造形は初期のゴジラ映画では最高の出来映えです。

 日本のゴジラ映画で観直さなくてもストーリーの印象があったのは『キングコング対ゴジラ』と、この『怪獣大戦争』です。
 観た時期やTV放送の回数で記憶の残り方が違うのでしょうけれど、子供の頃の印象に一番残っているゴジラ映画はまさしくこれ!
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