ゴロー

無防備都市のゴローのレビュー・感想・評価

無防備都市(1945年製作の映画)
4.1
ネオレアリズモの先駆的作品という評価を受けている本作だが、その言葉通り圧倒的な存在感を放つ映画であった。

その理由には1945年という時代背景が当然あるだろうが、その当時の"現実"をそのままカメラフィルムにおさめる技巧が際立っている。

特に夫がドイツ軍に捕まって、その車を妻が追いかけようとするシーンは圧巻である。
また拷問のシーンをその始まりから終わりまで実際の暴力の様子を映さないまでも(むしろそれにより想像力が掻き立てられる)長く撮ったところにリアリズムと言われる所以を感じた。

時代を感じさせない名作である。
ゴロー

ゴロー