やさしい女の作品情報・感想・評価

やさしい女1969年製作の映画)

UNE FEMME DOUCE

上映日:2015年04月04日

製作国:

上映時間:89分

3.8

「やさしい女」に投稿された感想・評価

諸国の大名弓矢で殺すドミニクサンダは眼で殺す

ドストエフスキー原作レベール・ブレッソン監督の「やさしい女」は男は何も求めないやさしい女を夢想するがそんな女こそが男を最も消耗させついには破滅させるがそれこそが男の至高の夢であるとゆうのをドミニクサンダを通して可視化した点において最高のマゾヒズムを描いてるのだ。知らんけど。
1969年作品。HD動画で鑑賞。

初めてブレッソンを観る人に、まあまあ、勧められる作品。
やはり女優がその後有名になった人なのと、ストーリーやシチュエーションが分かりやすい。映画全体が回想形式で、冒頭で結末が示されており、何故その結末になったかという興味で最後まで見てしまう。ラストの主人公の言葉には皆納得するのではないか。

この映画においては、映るものすべてが素晴らしい。
俳優(ブレッソンは素人を起用し「モデル」と呼んだが)の表情、動き、歩き方、花や、皿や、自動車の扉、時計、看板、ガラス戸、こういったものが音響と映像で端的に示されていく。どんな意味があるのかはわからないが、全てのものに意味があるような気がしてくる。

反面、人物の心理的な描写は希薄だ。(ブレッソンは「モデル」に心理的な演技を禁じて、指示した時以外表情をつくらせず、またセリフは「棒読みになるまで」繰り返させた)だが、多くのプロの俳優が劇的な演技をする映画よりも「視線」や「仕草」が物凄く繊細だ。

ちなみに1969年の映画だが、風俗的に古くなっている感じはしない。
というか、ほぼ10年後の「ラルジャン」と視覚的に変わらないことに驚いた。後継者と呼べる人物がいない、まさに「孤高の」作家だが、現在の映画が、演技も演出も過剰に思える方、映画制作に興味がある方は是非観ることをお勧めする。
早稲田松竹で、ブレッソン監督の『やさしい女~デジタルリマスター版』鑑賞。
本作は、映画館で見逃すと(未ソフト化なので)なかなか観れなくなってしまう。 

この映画、チラシには『女神(ミューズ)ドミニク・サンダ、17歳のデビュー作!』と記載されているが、映画で観ても若くて綺麗である。

衝撃的な冒頭シーン、「倒れるバルコニーの植木鉢」→「空から舞い降りる白いスカーフ」→「路上で血を流している女」の映像美。 

質屋をしている男の声「16歳ぐらいに見えた」というナレーションから物語は始まり、その16歳ぐらいに見えた女性がドミニク・サンダであり、賢くて教養のある学生のようだ。ゲーテも憶えているくらいであり、質屋の男はその女学生が気になり始める。 
…そして、……といった感じの物語であるが、この映画の原作はドストエフスキーということで、途中何度か哲学的な雰囲気が漂う。 

冒頭では初々しい女性のドミニク・サンダが、物語進行につれて異種な女になっていく様が素晴らしい。

奇跡的な映像に打ちのめされた大傑作!
Junpei

Junpeiの感想・評価

4.5

このレビューはネタバレを含みます

最初の自殺シーンは衝撃的だった。観客は結末を知りながら物語の行く末を考える。このからどのように自殺に繋がるのかと。それがこの作品の目的なのかもしれない。
めい

めいの感想・評価

4.0
「結婚なんて猿真似」

大きな音を立てて倒れる机や空を舞うスカーフが、妻の投身自殺を物語り、
完璧すぎる冒頭にまず胸を掴まれる
夫の些細な行動や少しのすれ違いが、まさに命取り

貪り、すれ違い、傷ついて傷つけた先に待ち構える痛く切ないラスト
もの哀しくて耽美でした

夫婦の愛と溝を縁取る視線と、独特なカメラワークが印象的
DVD化してほしいです…!
MegmiTanak

MegmiTanakの感想・評価

2.6
ドミニク・サンダ。緻密で捉えどころのない存在感。彼女が画面に登場した瞬間の驚異的な異常なまでの美しさは、まるでエイリアンのよう。これは“やさしい女”が鳥へと変貌する物語だ。冷酷なまでの旅立ちは、どこか奇跡的だ。

映画、文学、音楽、演劇、美術、博物館。『やさしい女』にはすべての芸術的要素が凝縮されている。ブレッソンはそのすべてを研究し尽くしたという。そして街の色調、ネオン、人々、習慣等は60年代のパリを映す鏡である、そうだ。
旦那が脚ばかりにキスしてて、だからモテないんだよ、と思った覚えあり
鑑賞メーターより
ああ…わかり合えない夫婦。なんとなくブルーバレンタインなんかと同じ箱に入る感じ。回想形式なので結末は知った上でじわじわ「その時」に近づいていくので、いつくるか?と気が気じゃない。そんな決断しなくても、って思ったりするけど、そうもいかない広がった亀裂。ドミニク美しい
超傑作!神オープニング!
青空、白いストール、赤い血。綺麗な色、リマスター素晴らしい。ベランダから始まるキレキレの編集。飛び降り、車の急停車、駆け寄る人々。このスピード感の中にひらひらと舞い落ちるストールの美しさよ!鳥肌たつ。
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