ハレルヤ

3時10分、決断のときのハレルヤのレビュー・感想・評価

3時10分、決断のとき(2007年製作の映画)
4.2
クリスチャン・ベイルとラッセル・クロウの2大スター共演の西部劇。10年ほど前にレンタルで初鑑賞。見終わった後、高い完成度に感動して、即DVDを買いに走った記憶があります。

逮捕された名高い悪党ベン・ウェイドを列車へ護送するのに、自ら護衛を買って出た農場を営むダン・エヴァンス。完全に立場が違う2人が行動を共にする内に、互いの考えや行動に変化が現れる。そして熱さと切なさが共鳴するラストシーンへと繋がっていきます。

ダンも最初はお金が目当てで護衛を引き受けるも、次第に息子を前にして損得や状況関係なく意地でも任務を果たそうとする男としてあるべき姿を見せる。そんな彼の姿に心打たれます。

ベンの悪党でありながら常に冷静沈着。時に残虐な面を見せるも、決して心から嫌いにはなれない役柄が非常に魅力的。そしてダンの命懸けで任務に挑む姿を見ている内に、心意気を感じるようになる。

ダン役のクリスチャン。ベン役のラッセル。2人ともお見事としか言いようがない素晴らしい熱演でした。

迫力ある銃撃戦に、策を巡らす攻防戦。緊張感に満ちた場面も多くあり、2時間の間で色んな面白味を感じる要素が詰め込まれています。

西部劇と言えば、よくシンプルな勧善懲悪が描かれていますが、本作はもっと凝った内容になっていて、現代にも通じるメッセージ性を携えています。今の時代西部劇は当たらないと言われながらも、キッチリ結果を出した本作。

キャストもストーリーも非常に良いので、当然の結果だと思いました。しかし日本ではアメリカ公開から2年も後になってからの公開。お蔵入りにならなくて良かったと思うとともに、もっとこういう映画こそ力を入れて公開すべきだと改めて思いましたね。
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