青二歳

妖精王の青二歳のレビュー・感想・評価

妖精王(1988年製作の映画)
5.0
これもよく企画が通ったものです…山岸凉子をアニメ化するなんてだれも期待してないのに!出来っこないって分かってるのに!まさかの"妖精王"アニメ化。えらい。山岸凉子の精緻な線をセル画に出来るかに挑戦…
"妖精王"がどれほど画期的かというと、その精緻な美しい画や魅力的なキャラクターばかりでなく、北海道という土地と欧州を中心とした神話・妖精の世界をとてもうまくリンクさせた点。ルリタニアン・ロマンスが、ありそうで存在しない"欧州のどこか"を、リアルと地続きに作り出したように、彼女は北海道という土地と地続きに妖精の世界を生み出してくれました。これは改めて読み返してもスゴイと思う。

胸の病気から北海道の親戚のもとに静養に来たジャック(爵と書いてジャックと読む。曽祖母が英国人なので洒落た名前の設定です)彼は進学校に通う高校生。ど田舎に来て取り残される焦燥感に追われている。
そこで不思議な夢を見るようになり、悪夢を救ってくれた騎士クーフーリンに導かれ妖精の国へ足を踏み入れる。彼は妖精王の生まれ変わりとして"水の指輪"を探す旅へ…

ファンタジーの傑作だからこれはぜひ原作を。そこからこのアニメの努力を評価したいm(_ _)m節約上手ジャパニメーションのノウハウ満載で止め画多用です。いやこれがよく考えられていると思う。だって山岸凉子をセル画で動かれても…まぁ動くこた動きます。色々。
でも基本的には山岸凉子の原画を遠慮なく使っちゃう感じ。いや原作と比べれば分かります、努力が。それで十分。努力と山岸凉子の原作に星5.0。