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エンジェルのbackpackerのレビュー・感想・評価

エンジェル(1983年製作の映画)
3.0
【カリテファンタスティックシネマコレクション2022 サタデー夜コーマン】

ーーー【あらすじ】ーーー
昼は成績優秀な女子高生、夜は街角に立つ娼婦という二つの顔を持つ少女エンジェル。
娼婦を狙った連続殺人事件により、親しい仲間を殺されたエンジェルは、犯人の姿を目撃した唯一の存在として、仲間達の敵討ちのため警察に協力することに。
だが、犯人逮捕に向けて行動した事が裏目に出た結果、自分の夜の姿が学校にばれ、更には親同然の存在を犯人に殺されてしまう。
全てを失ったエンジェルは、自らの手で犯人を殺すべく、夜の街へと走り出す……。
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B級映画の帝王ロジャー・コーマン設立のNEW WORLD PICTURES配給の本作。コーマンが会社を売却した後のタイミングながら、当年同社の最大ヒット作だったそうです。「約300万ドルの製作費に対し、初公開時全米で1,700万ドルを超える興行収入を記録」って、凄い荒稼ぎじゃないですか!儲かったんだなぁ。
そんな勢いに乗ってか、その後『ストリート・エンジェル/復讐の街角』と『エンジェル3』の2本続編まで作られていますが、残念ながらコチラはパッとしなかったとか。主演俳優の変更もあったようですしね。
更には、1984年のサンフランシスコ国際レズビアン&ゲイ映画祭で、最優秀作品観客賞を受賞。いやー、拍がつきますねぇ。

監督は『ザ・モンスター』の脚本で知られるR・V・オニール。こちらも夜の娼婦が事件に巻き込まれるという内容で、ある意味セルフ・モックバスターといった感じでしょうか。

夜のハリウッドのギラつくネオンの灯りは、『タクシードライバー』等に通ずる美しさがあり、見応え抜群。
捻りの効いたストーリーも、「学生の姿と娼婦の姿、それぞれに理由がある」という事を無理なくかつわかりやすく入れ込んでおり、予見可能ではあるものの十分納得できるもので、見応えもあります。
とはいえ、一作で満足する内容でしたので、続編を見ようとまでは思わないんですがね……。
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