明石です

オテサーネク 妄想の子供の明石ですのレビュー・感想・評価

オテサーネク 妄想の子供(2000年製作の映画)
3.9
妄想で子供を産もうとした女性の末路…

子供欲しさのあまり、庭にあった切り株を子供と信じ込んで育てた女性が悲劇に見舞われるお話。チェコの寓話を基にしたダークファンタジー。ヤン監督の映画は初視聴でしたが、この人の映画ハマれそうな予感。

とにかく母親の狂気が怖すぎました。1ヶ月用、2ヶ月用、3ヶ月用と別の大きさのクッションを用意してお腹に入れるあたり、最高に気味悪くて好き。それにしてもこの映画は両親ともに善人なところが悲しいですねえ。父親の悪ふざけが原因か、母性の行き過ぎた母性が原因か、いずれにせよ悪と断罪できない人たち。あ、子供はかなりサイコパス気味で怖かったけど笑。

切り株の暴走をストップモーションで見せる演出はさすがでした。2000年制作とのことで、技術的にはもっと高度な見せ方ができそうなものですが、あえてストップモーションを採用したのでしょうか。特に磨りガラスに大量の肉片を投げつけて、惨殺シーンを婉曲的に表現するあたりはアイデアだなと感動しちゃった。
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