"独占欲が強いの。"
新文芸坐のシュヴァンクマイエル3本立上映にて鑑賞。
【STORY】
子宝に恵まれない夫婦。夫は気休めに "赤子のような切り株" を持って帰るが、妻は想像以上にその切り株を愛で始め…
【一言まとめ】
●人間メイン!
●人の嫌な部分を嫌に描く
●切り株の造形にゾワゾワする
【感想】
シュヴァンクマイエル監督は人間よりも人形やストップモーション映像で世界観を作り上げているイメージでしたが、今作ではオテサーネク(切り株)はあれどメインには人間達がいました。
人間の嫌な部分を絶妙に嫌に描く作品で、特に大きくクローズアップされた人の表情が不快に変化する様が非常に印象的です。
幼いのに実践的な性の知識を口にする少女や、少女を見てあからさまに頬を緩める変態老人、そして不気味な切り株を我が子として溺愛してしまう女性…
もうやめてくれ…という展開・描き方が素晴らしかったです。
ただ最終的なオチは特に捻りもなくストンと終わってしまった感じで少し残念でした。
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観た回数:1回
直近の鑑賞:映画館(20.08.09)