『牯嶺街少年殺人事件』、『恐怖分子』に続いて3作目のエドワード・ヤン作品鑑賞。
上記2作が未だに頭の中でもやもやと残っており、ああこれはしばらく下手したら一生残るもやもやだぞと思ってますが、また一生モノのもやもやを与えられた感覚。
夜の街並みが素晴らしく延々見ていたい。ぼやけたネオンや猥雑な雰囲気が最高。
リーダー格で常に電話を持ってるレッドフィッシュ、偽霊媒師のリトルブッダ、女たらしのホンコン、新入りのルンルンという4人の小悪党がメインの独特のユーモアを交えた少し変わった青春群像劇。
ルンルンとマルトの恋愛にもっとフォーカスするのかと思いきや他のエピソードが濃すぎる位濃くて、特に後半のホンコンやレッドフィッシュの話は強烈。
父親に対する愛憎入り交じった感情、他人なのにシンクロしている父子の対話、立場を入れ替えて反復される性行為の無理強い、こちらも反復されるシャレにならない人違い(片方はコミカルに描かれてるけど)、一本筋の通った物語では無いですがモンタージュ的に不思議な絵が浮かび上がってくる作品。
チャン・チェンが出ていたのが嬉しい。
ルンルン役の人はめちゃくちゃ色っぽい。高橋一生を細くした感じ。
パッケージがカッコよすぎる。
エドワード・ヤンは数年に1本観るくらいが丁度良いです。