4回目。
形式的な登場人物のキャラ分けがラストのルンルンとマルトの出会いに繋がるというのはそりゃそうだと思うが、この映画の核はそういう図式的な見方では抜け落ちる。
マルトが最初愛していた男だって、彼女にとっては交換不可能な存在であった訳で(後に彼との関係が変わったのかもしれないにしろ)、大事なのは何故彼女が車を降りたのか。そのことは形式だけでは絶対説明仕切れないと思う。
可能性として考えられるかもしれないのは視線による動きなのか、いわゆる愛らしきものが培われるための部屋の構造なのかもしれない。
だが、マルトが車を降りたカットの後に、ルンルンが一度家に帰ってから階段に登って再び階段を降りて行くカットが無ければあのラストは有り得ないような気がする。