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遥かなる山の呼び声のかずシネマのレビュー・感想・評価

遥かなる山の呼び声(1980年製作の映画)
3.7
夜、それも大雨の中、女子供だけしかいない家の玄関開けん方がええのに…
と思った後の「気持ち悪い…武志、台所の包丁、全部押し入れに仕舞いなさい」という台詞が流石倍賞千恵子やなぁと思いました(?)

言うほど山の呼び声するか?
という冗談はともかく。
「シェーン」のオマージュ作品。
この健さんも不器用。
徐々に交流を深めていく様子や子供への接し方がかなり不器用。
そして訳あり。
しかし職場を離れたという兄さんに「どうして?」と訊いてしまう辺り、そしてこの受け答えを鑑みるに、おそらく倍賞千恵子母子の立場も同じく頭になく、この人は不器用というよりも、もしかして天然…。
「気持ち悪い」言うてたし、つっけんどんな態度の時も長かったけど、倍賞千恵子がデレたシーンは大変可愛かったw

すぐ懐くけど、ハナ肇、勘違いも甚だしいキモいおっさんキャラも上手いなぁ。
武田鉄矢の乗ってた車、ダサかわいい。
九州から北海道のイトコの元まで挨拶に行くって丁寧やな。ほんまに仲が良かったんやな。。
渥美清の役…w
そしてムツゴロウさんを久しぶりに見た。

細かなシーンやけど。
倒れた倍賞千恵子についたハエとか藁を取ってあげてる吉岡秀隆が良かった。
レースのシーンで、各々がお弁当広げたり出店で買ったものを食べたりしながらニコニコとレースを見てるのがほのぼのしていて良かった。
エキストラの方も多いよな、このシーン。ええな、笑顔が自然で。
あと、最後の「弁当食べてる2人」が察しているのにそっとしておいてあげてるのが好き。

内容は正に山田洋次節。
それと山田監督は何がどう特徴的なのかって言語化はできんけど、画面を観たら監督の作品やとすぐ分かるなぁ。
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