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髪結いの亭主のn43takenokoのレビュー・感想・評価

髪結いの亭主(1990年製作の映画)
3.3
マイケルナイマンの音楽目当てで借りた。儚さと情熱がいっぺんに押し寄せてくる胸をかき乱すストリングスの和音は、すぐナイマンだと分かる。
話は、おフランスのピュア変態おじさんの話だ..。これだ!と決めたものへの執着と入れ込みようは分からないでもないから、変態については人のこと言えない。奥さんの、幸せで満たされた事がないが故の幸福ゲージMAXに近づく手前の罪悪感や、その先が分からない不安は理解できる。おじさんは理想を愛していたけれど、美しさの中にある生身の孤独な妻の内面とは向き合えていなかったのだろう。ラストの台詞は少し狂気を感じる。
耽美的な空気感の中、少年の気を紛らわす時と、最後のエキゾチックダンスは笑った。
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