ロバート・デニ―ロ、気持ち悪い。
とにかく気持ち悪い。
そして悲しい。
妄想……ちょっと良い言葉で言えば、想像は誰でもすること。
成功したら…
権力を手に入れたら……
恋が成就したら……
妄想するのは勝手なこと
しかし、一旦人を巻き込んでしまったらそれは犯罪。
デニ―ロ演じるパンプキンは、一線がわかっていたのか、それとも病んでわからなくなってしまったのか私にはわからない。
とにかく彼は突き進む。
幸せに酔いしれたように楽しそうに突き進む。
ジョ―カ―のア―サ―が苦し気に、悲し気にジョ―カ―になっていったのとは反対に。
どこからか聞こえるよ。
“見て見て僕を見て。すごいでしょ。カッコいいでしょ”
その声はア―サ―?それともパンプキン?
しかし見ている私にとってはどちらも悲しくなるのは同じ。
そして私が何とはなしにゾクゾク気持ちが悪くなったのは、あちこちに小さなパンプキンがいるのではないかと思ったから。
妄想とは使いようによっては薬にもなるし、間違えれば毒にもなるということですかね。