なかもと

キング・オブ・コメディのなかもとのレビュー・感想・評価

キング・オブ・コメディ(1983年製作の映画)
4.5
ジョーカー→タクシードライバーと見て来た流れで。残虐な描写がないので精神的には幾分楽な気持ちで見られた。

自分は独りっ子で小ちゃい頃なんかはそれこそパプキンみたいに妄想しながら一人でしゃべりながら遊んでて、母親に声かけられた覚えがあるから、その辺の描写は個人的にとてもリアルで共感してしまった。

アーサーに比べるとパプキンは一般人との"ボーダー"により近い気がしてて、こんな感じの人割といるよなって思えちゃうところがすごく気持ち悪い。

主人公に感情移入して、画面に映ってる物語だけを素直に追っていくと「破天荒なやり方だけど最後には成功を手にした、迷惑な奴のどんでん返しサクセスストーリー」みたいな風にも受け取れちゃうけど、実は細部で孤独とか、闇とか、現実なの妄想なの?みたいな曖昧さを感じさせるのがめちゃくちゃ怖い。ラストシーンが苦しくて仕方なかった。
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