ガブXスカイウォーカー

極道(やくざ)渡世の素敵な面々のガブXスカイウォーカーのレビュー・感想・評価

3.2
陣内孝則全盛期の作品。24歳で極道の世界に飛び込んだ主人公が組の幹部に怒鳴られ、殴られながら出世していく姿を時にコミカル、時にシリアス、そして切なく演じ切っている。
バブル時代の作品だけあって華やかさが漂っており、陣内とヒロイン役の麻生祐未のデートシーンはロマンチックだ。それにラスト、伯父貴を敵対ヤクザのヒットマンに撃たれ、結婚式もそこそこに殴りこみをかけにいく陣内は決まっている。
だが、実は本作はカッコばかりつけていて滑稽で哀しいヤクザの世界を描くことがテーマなのだ。日下武史(故人)、室田日出男(故人)、成田三樹夫(故人)らは見事に年輩ヤクザの悲惨な姿を好演している。ちょっと変わった青春ヤクザ映画と言えよう。