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イップ・マン 序章のfumingのレビュー・感想・評価

イップ・マン 序章(2008年製作の映画)
3.9
渋すぎるカンフー映画。
やはりカンフー映画といえば師匠の仇討ちか、はたまたジャッキーが生み出したドタバタコミカル路線であろう。そんな中、本作は実在の拳法家・イップマンを描いた実録ドキュメンタリー路線且つ戦時中の社会情勢を描いた珍しい作品ではなかろうか。
イップ・マンといえばかのブルース・リーの師匠であり、多少脚色はあろうがその達人ぶりを本作では存分に堪能出来る。また彼の人格者ぶりや生き様を観ることが出来、ここまで武と武を扱う者の「道」という視点に焦点を当てているのは素晴らしい。
と、こんな風に書くと随分と堅苦しい内容に思えるかもしれないが、実際はイップ・マンの詠春拳によるド派手なアクションシーンと弱きを助け悪しき挫くという分かりやすいストーリーが魅力の映画。戦時中が舞台の為、心を痛めるシーンも多少あるものの、逆にそこがイップ・マンという人物の魅力を引き出している。
何はともあれ、彼の弟子ブルース・リーよろしく、本作の良さは考えるよりも感じてほしい。
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