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「通夜の客」より わが愛の一のレビュー・感想・評価

「通夜の客」より わが愛(1960年製作の映画)
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佐分利信の「大きくなったら浮気をしようね」という吐くほどキモい呪いに、最後に至ってもなお"然り"とかかり続ける有馬稲子が見てられない。佐分利が書いた新聞記事をぜんぶきっちりスクラップする稲子、早く目を覚ましてくれ。
どこまでも男に都合のいい不倫ドラマで胸糞悪いので、酒で滑稽な死に方したスケベなクソジジイが死の淵で見た幻想ってことにすると、芥川也寸志の大袈裟で甘ったるい音楽(もはやアイロニカルに聞こえもする)にも合点がいく。
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