ホウシャオシェン監督、台湾現代史3部作の3作目
日本統治、抗日戦、白色テロの時代を生きた女性ジャンピーユとこれを演じる女優リャンジンの現在と過去、3つの時制で紡がれる物語
日本統治下にあった台湾は1945年、ポツダム宣言によって国民党政府に明け渡される
1947年からの40年間、外省人(在台中国人)である国民党政府による内省人(台湾人、日本人)への弾圧、投獄、処刑が続いた
この白色テロと言われる弾圧は1987年の戒厳令解除までタブーとされ、台湾の人々は口を閉ざしていた
…とまあこれくらい予習しておけばまだわかりやすかったのだけれど、見終わってから勉強
わかりづらい作品ではあるけれど揺さぶられる要素がちょこちょこある
それが映画的といえば映画的
アンゲロプロスかタルコフスキーの絵をほうふつとさせる冒頭のシーンにはじまり、構図と長回し(長回しだからどうなんだといつもは思うのだけど)は見るべきものが
現代のパートでの男と女の描きかた、光の作り方が心地いい
どこかしらウォンカーウァイ×クリストファードイルぽくもあり
ひなびた温泉で部屋に閉じこもり三日三晩、狂おしいほど…とか…好き
伊能静、いい
台湾と日本の結びつきについてまた気持ちが動いた
(コメントに続き)