「許そう、でも忘れないぞ」
小生、世界史に極端に疎く、歴史的背景はよく分からないのでそこいらは省いてのレビューです。
全然わかんなくてもこれはすごい映画だよー!
Tragedy(悲劇)とComedy(喜劇)の万華鏡と誰かが言ってたがまさにそれ。
つらい、かなしいを直視するのは非常にストレスだ、ならばもっとユーモラスに、もっとファンタジックにしてしまおうよ。
クストリッツァは天才か何か。
このカオスワールドを形成するにあたって重要なのがやはりブラスバンドの存在。
彼らの鳴らす音は登場人物のエネルギーを見事に具現化し役者の演技も相まって力技で観てる側をぐいぐい引き込んでいく。
映像と音楽の融合は映画ならでは。
以前鑑賞した黒猫白猫と同様にクストリッツァの映画は悪いやつもずる賢いやつも茶目っ気たっぷりで憎めない。
登場人物みんな愛らしいから最後はああゆう終わり方でほんとに良かった、大団円。
今回引用したのはお国の問題も個人の問題も総て終結させるクロの最後の台詞。
人は許されるべきである。
ただ二度と同じ過ちを繰り返さぬためにそれを忘れてはいけないのだ。