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続・座頭市物語のtamagoのレビュー・感想・評価

続・座頭市物語(1962年製作の映画)
4.7
うむむ、と観終わった後に唸るくらい、ラストシーンに痺れました。
好きなラストシーンのベストテンに入るくらいのカッコ良さでした。

数々の映画やドラマになっただけあって、市というキャラクターだけでも魅せられますが、今作の演出も冒頭からぐいぐい惹きつけられ、前作に引き続きモノクロ独特の画面の質感と市の盲目の境遇が絶妙にシンクロしてました。

前作と監督が違うけど、作品のトーンは全くぶれてないのも素晴らしいし、前作のヒロインおたねとの再会もめちゃくちゃテンポよいのに、しっとりとしたいいシーンが続きます。

どこを取っても無駄なシーンがなく、72分という短尺ゆえの凝縮された職人技のような映像、音楽、脚本、キャストの妙に痺れました。
よく考えるとなんだかよく分からないよーなストーリーなんだけど、妙に納得感があるといいますか、余計な描写が一切ないので、観た人それぞれの感覚に物語が寄り添ってくる感じですかね。
とにかく、素晴らしい没入感でした。

キャストでは、水谷良重さんが、カッコよくてセクシーでびっくり!おたねさんも相変わらず魅力的でした。
モノクロなのに観てるうちに人肌が肌色に見えてくるから不思議です。
買ったまま観てない『マッドマックス 怒りのデスロード ブラック&クロームエディション』が観たくなってきました。
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