くわまんG

スモーキン・エース/暗殺者がいっぱいのくわまんGのレビュー・感想・評価

4.0
あらすじ:国の正義と俺の正義は違うぜ。

巨大マフィアの最重要人物を巡り、FBIとマフィアと世界中の殺し屋が一堂に会し、大爆死しまくる映画。

何が良いって、全脇役をとっっっても大事に扱っているところ。キャラは渋滞気味で各々の活躍時間も短いのに、全員に感情移入できるので愛着が湧いて仕方ない。

例えばネオナチ三兄弟長男の腹話術。勿論フフっとなるんだけど少し泣ける。極めていびつながら、同情心や罪悪感を備えた人物だとわかるからです。本作品のクリス・パイン、冗談抜きに個人的ベストアクトです。

他にも、ハゲとモヒカンの兄弟愛とか、スナイパーとアサシンの百合とか、アリシア・キーズとコモンの恋愛とか、いちいちドラマが完成されていて、どこからでもスピンオフが作れちゃいそう。

反面、主人公のバックグラウンドは弱い。ライアン・レイノルズの演技がやや寒い(私見)せいもあるのですが、レイ・リオッタとの絆がそこまで深いように見えず、(プロットは良いのに)オチでノりきれませんでしたわ。

まぁ群像劇がややこしかったり突然ミステリーになったり、散らかった映画ではあるのですが、エレベーター内でのゼロ距離撃ち合いや対物狙撃銃によるオーバーキルなど、異常なこだわりを感じる銃撃アクションも出色で、大満足の一本でした♪