映画に愛をこめて アメリカの夜の作品情報・感想・評価

「映画に愛をこめて アメリカの夜」に投稿された感想・評価

kyon

kyonの感想・評価

4.5
今年の誕生日を迎えて最初の作品は何が良いかなってレンタル探して、映画愛に溢れた作品ということでトリュフォーの『アメリカの夜』

『カメラを止めるな』観たばかりだから、より一層”映画製作”をテーマにした作品に対する見方が意識的になる。

トリュフォー自ら演じる映画監督と現在撮影中の映画『パメラ』。
俳優たちが俳優役として演じ、カメラが回っているところをカメラで撮る二重構造。

特に最初のオレンジコートの女性が街中を颯爽と歩き、それをパンでカメラが追いかける。人々が行き交い、車が走り、男2人が道半ばで向かい合う。そして物語が始まるぞ、というところで「カット」の声。すぐさま先ほどまでの街中の喧騒はなくなり、エキストラたちがスタッフの指示を聞く。

映画製作とはなんて不思議な行為なんだろう、って問いかける冒頭のシーン。

物語のなめらかさとは対照的に撮影中の現場は常にトラブルがつきまとう。それは偶然的なことが映画に反映されることとイコールだけれど、一生懸命になんとか1つの物語を、監督のレールを完成させようとする人間たちの豊かさが立ち現れてきて、ずっと観てられる。

台詞を間違ってしまう老年の女優、恋愛関係でもつれてしまう俳優たち、判断を煽られる監督たち。ときに映画をなぜ撮るのか、映画とは何なのか、映画というのは人生に比べたら大したものではないのではないか、そういった問いかけが作り手たちとその世界を再現する人間たちとの間で突きつけられる。

でもそんな問いかけも、トリュフォー演じる映画監督が何度も観る夢やその夢で盗んだ『市民ケーン』のスチール写真、数々の映画監督に対する敬意を込められたカット、猫が自分たちの物語に上手く入り込んでくれたり、クランクアップして喜ぶ人間たちを観ると、映画を作ることの幸せを知る。

映画と人生とは地続きであり、トリュフォーの「よどみなく進むもの」なんだよね。

映画へのときめきってそういう愛情が満ち足りているときにこちらにも流れてくるものだなぁ。
akijute

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4.7
映画を愛するということは美しく、そしてどこまでも空虚であると
スクリーンと現実世界との距離の中を生きるということを考えている
miku

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4.0
古典的なスタジオセットでの映画撮影。どいつもこいつも恋に惑わされてたり、俳優が亡くなる事故とか、女優の妊娠とか、猫が言うこと聞かなかったり。めっちゃくちゃなんだけど映画は完成させなくちゃいけない。映画への愛が深いなあ。この頃のジャン=ピエール・レオのクズっぷりが最高。
映画が人生を物語って人生も映画を物語ってる。台詞が生き生きとしてる。
miho

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3.5
映画好きには堪らない作品♡

一本の映画が完成するまでを
楽しめるのも良かったけど、
そのキャスト陣の人間模様を
見るのも面白かった。

何があったとしても映画だけは
完成させないといけない。
その精神が素晴らしい。
バターを手でコネコネしてるシーンの衝撃よ

JPLがクズすぎる...
1347

1347の感想・評価

1.0
映画撮影に関わる人たちを描いた映画。
内容が全く頭に入ってこなくて集中できず、1週間くらいかけてちびちびダラダラ、やっと観終わった。

カメラを止めるな!を観た時も感じたことだけど、
恐らく自分は映画は好きなものの、
「映画撮影」については一切興味がないんだと思う。。
Mioko

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3.9
いつも勝手すぎるけど、珍しく邦題が良い。笑
Ricola

Ricolaの感想・評価

3.8

このレビューはネタバレを含みます

映画制作の裏側をドキュメンタリー調で、しかしドラマティックに描いた作品。

邦題の通り、トリュフォー監督の映画への愛をひしひしと感じる。
それに加えていつもの恋愛と映画の関係性も見どころだ。


「リリアンおよびドロシー・ギッシュに捧ぐ」
映画黎明期のスター女優の代表格の2人が出演する「見えざる敵」のワンシーンが冒頭にあらわれる。


会話からも当時の映画の撮り方などが垣間見える。
「口を動かすだけでどう?フェリーニみたいに」
「フランスでは同時録音なんだよ」


アメリカ式の撮影は、昼にフィルターを通して夜の撮影をするということだとか。タイトルもそこからきているのだろう。


スタッフたちがどのように動くことで映画が作られていき、監督の大変さもよくわかった。

トリュフォー監督が夢の中でおそらく少年時代の自身が、「市民ケーン」のいくつかの場面の写真を盗むというのが笑えた。

また映画の制作が進むにつれて、俳優やスタッフの恋愛模様も変化していく。

恋に惑わされ、制作に支障をきたしてしまうなんて。
そこで監督はこう言い放つのだ。
「恋は映画の敵だ」
「映画は私生活と違ってよどみなく進む」

俳優たちにとって演技に精神状態が反映されるということは許されないことなのだろう。

だけど主人公のジャン=ピエール・レオは「プライベートの方が大事だ」と叫ぶ。

それでも結局映画の撮影に参加するのだ。

制作者たちはみんな映画が好きでやっているというのがよくわかる。
どんなに大変でも好きだから止められないのだろう。
yoshimi

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5.0
映画が映し出すものは人生であるし、映画を作ることも他ならぬ人生である。映画に対する愛は人生に対する愛だ。映画=人生に予定された出来事などあるはずなく、ただ起きた事と自分でしようと思った事の狭間でただ格闘するだけ。きっとそれを全て耐え忍び認めていく寛容さこそが映画が教えてくれるものなのだと思う。
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