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あげまんのmitakosamaのレビュー・感想・評価

あげまん(1990年製作の映画)
3.4
スカパーで超久々に見たわ。

“あげまん”って言葉自体が普及したのもこの映画からだもんな。下ネタかと思ったら、「あくまで男の運気を上げる女のことなんですよ」とタイトルに対する説明が、当時テレビでされてたのが思い出される。

しっかし、伊丹十三は嫁が本当に好きなんだな(笑)
宮本信子に十代の少女が芸者に弟子入りするところから演じさせてる。

ウブな芸者さんが老住職の元に旦那として貰われるが、不能な為に処女性を残したまま成長するのも、なんかとっても倒錯的だ。

大人になって銀行に就職し、支店長の津川雅彦と恋仲になり彼の運気を上げまくる。浮気され別れたら彼の運気はダダ下がりする。

あるいみ男の妄想をコレでもか!包め込んだ映画だね。だがココまでやってくれると突っ切ってるよ。この映画をフェミニズム的な観念で語ると面白いと思う。ここまで都合の良い女を描写しながら、決して女性のジェンダーは否定はしていない。むしろ超肯定してる。
この映画の最大の面白みはここなんだと思う。

伊丹十三にとって宮本信子は本当にあげまんだったのだろうなぁ。
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