もう40年くらい一推しの女優さん、ナタキンのデビュー作。15年ぶりくらいに観た。昔のビデオはリュディガーのほうが表紙だったけれどw
主役のリュディガーフォーグラーは前作「都会のアリス」からの続投。
冴えないマザコンの作家が、まだ12歳のちょっと足りないコ、ナタキンに翻弄されつつも(この年齢でのヌードなのにエロいのがビビる)、女優役のハンナシグラと惹かれあいながら、自分を見つけていくというロードムービー。
ハントケの書く脚本は、激しく頼りない男なのにどこか憎めず、観終わる頃にはカッコよくなってるのがズルい。その詩的な表現は独りよがりな行動さえなぜか説得力を持ってしまう。
そしてこちらも前作「都会のアリス」からの続投となるロビーミューラーのカメラが大きく貢献する。というかほとんど監督と言ってもいいかも。
ヘリの空撮に始まり、行く先々の風景と旅をする仲間たちとの距離感がとても良い。後の傑作「パリテキサス」や、ボグダノヴィッチ、コックス、ジャームッシュ、トリアーらとのタッグから次々と傑作が生まれゆくのも納得。
後年になるほど長尺になっていくヴェンダース作品の中でも、気軽に何度でも観られるのも魅力だ。