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それでもボクはやってないのakrutmのレビュー・感想・評価

それでもボクはやってない(2007年製作の映画)
4.2
痴漢冤罪事件における裁判の過程を中心に描いた映画。当時、痴漢裁判で逆転無罪判決が出るなど、痴漢冤罪が社会的に注目され始めていた上に、周防監督の10年ぶりの映画ということもあって、かなり話題になった気がする。私も映画館まで観に行きました。痴漢の疑いをかけられた青年役を加瀬亮が見事に演じている。若い弁護士役の瀬戸朝香はいつ見ても素敵。

この映画を見ていると、もし自分がやっていなくても痴漢として起訴されれば、まず間違いなく有罪になることがよくわかる。痴漢事件はそもそも物的証拠が乏しい上に、性犯罪被害者の保護の観点から、被害者の証言のみで検察が起訴する傾向が強いし、それだけの証拠で有罪になってしまうことがほとんどである。よって、本来は推定無罪の原則から検察側が有罪であることを十分に立証する必要があるのに、痴漢事件では被告側が無罪であることを立証しなければならないという状況である。

なので、個人的には、勤務時間が比較的自由なこともあって、満員電車には極力乗らないようにしている。男性専用車両があればいいんだけど。
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