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ローラーとバイオリンのmimicotのレビュー・感想・評価

ローラーとバイオリン(1960年製作の映画)
4.5
水たまりに光が反射して
路地裏の壁がゆらゆら揺らめくの
すごく綺麗だった
共鳴する場所で弾いたバイオリンの
響きの美しさ
光と音が呼応する幻想的な世界が
美しくてうっとり

バイオリンを習ってるお坊っちゃんサーシャと
ローラーの作業員..労働階級のセルゲイ
"ローラーとバイオリン"の出会い

少年は働くことの意義を知って
青年労働者は音楽の素晴らしさを知った

階級の差、年齢の差、関係なく..
こんな時間が永遠に続いてほしい

ラモリスの「赤い風船」を彷彿させると思ったら
刺激を受けて作った卒業制作とのこと
カラフルな色使いとか心情描写とか...
タルコフスキーが若い!
そして
水や鏡といったモチーフが次々に現れ
タルコフスキーの表現は
学生の時からだったんだ..と心が満たされる

オドオドしたりカッコつけたり甘えたり
少年のくるくる変わる表情も愛おしい
あと林檎...🍎
可愛いすぎました

ソ連特有の寂しげな感じがたまらなく好き
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