くろねこヤマ子

ローラーとバイオリンのくろねこヤマ子のレビュー・感想・評価

ローラーとバイオリン(1960年製作の映画)
3.9
明るめタルコフスキー。
まだ学生の頃の作品とか。

ご陽気ではないけれど
陽の光感じる明るさが
暖かい。
若い。
赤い風船かな?とか思う。

バイオリンを習いに
音楽学校に通う少年と、
舗装工事を担い
ローラーを扱う青年との
束の間の友情物語。

タルコフスキーが
映画に求めた独自性は
この頃から見受けられ、
後の作品に続いて行くことが
感じられて、心ときめく。

バイオリン少年は
幼少期のタルコフスキー自身の
分身であろうし、
ローラー青年も誰かであろうと
推測する。

幼き頃の思い出を解体し、
詩的に再構築するその感じ。

時間のモンタージュも軽く、
観やすい作品として確か。